タイ・イサーン記7
コラートの蝋祭り


今日行く予定のピーマイは昨日行ったので一日フリーだ。
遅い朝、散歩がてらにバーミー、
店の男の子は100k位の体重があるのではないか、タイも肥満児が多い。
日本と同じように、息子や娘さんは、親御さん達より首一つ抜けてる。

カウンターの娘さん、
「あなた、運が良いよ、今日と明日はコラートのお祭りだよ」
ものの5分も離れていない広場に、
大きなトラックやレッカー車で引っ張られた山車の様なものが横一列にずらりと並ぶ。
一つ一つには蝋細工で造られた仏像や寺院、
その間に小さな舞台が有り笛、太鼓、銅鑼を奏でる。
着飾った美人達がいっそう艶やかさを増している。。

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日本のお祭りで、各町内からくりだされた山車や、御神輿が、
神社やお寺の境内に勢揃いするのと同じだ。
絢爛豪華では有るが素朴さが潜む。

山車の周囲は老若男女の見物客で埋まり、周囲には露天が立ち並ぶ。
露天をひとあたりからかって、昨夜の店、やっと探し当てる。
昨夜の酒屋が目印になった、 親子丼とビール。



明日の汽車の切符を買いに駅へ、1st、2ndクラスはコンピュータ化されている。
窓口の女性が嬌声を上げる。
「あなたついてる、最後の一枚よ」
AC付きの1st、2ndクラスは人気があるのだ。
その足でタイ航空へ、
バンコクから昆明のエアーチケットは、
「国外線はバンコクで求めて下さい」
と時間表をコピーしてくれた。

夜、再びお祭り会場、真ん前の舞台では、踊りや歌が始る。
着飾ったタイ美人が次々に登場し、しなやかに華麗な踊りを披露する。







広場は身動きが出来ないほどの観衆で埋め尽くされる。





舞台の真ん前の前列には大きな長椅子が三脚並べられ、
いかにもお偉さんが一脚に1人ずつふんぞり返っている。


良い気分で戻りボーイに按摩を依頼、一時間200b。
30分後と言ったのに、15分もするとやって来た。
シャワーの濡れが乾くまで待ってもらって始めたが、今迄で一番下手だ。
それでも、ウトウトしながら終って、200b渡すと、
「2時間だから400b」
「ノー、200b」
時計を見ると確かに2時間だ、馬鹿に長いとは思ったが...
「約束は1時間だから、払えない。」
おばさん、怒り出した。
フロントに電話すると、さっき頼んだボーイが飛んで来た。
「あんたに1時間と頼んだ筈だ」
と声を荒げる。
ボーイはオロオロしている、おばさんは座り込んだ。
「トクトクまで雇って来たのに...」
と頑張る。
暫く遣り合ったが、おばさん、
「じゃー、あと100」
少し時間を置いて100b渡すと、プリプリして帰って行った。


どうも寝付かれない。
朝、コヒーを飲んだロビーの喫茶店へ寝間着で出掛ける。
昼間ガランとしていた店なのに、それも1時近いと言うのに、客で満員。
皆、若い男女だ。
暫く、彼等の生態を観察する。
茶髪は勿論、イヤリング、耳飾り、等の装飾品、化粧の仕方、
着ているものも歌舞伎町辺りと変わらない。
タイの若者も流行に敏感なのだ。


朝起きても、昨夜の笛太鼓が続いている。
昨日と同じ肥満のお兄ちゃんの店に入ると、
「バーミーね」
と言う感じで作ってくれた。
15b、今迄で一番安くて一番美味しい。
バンコク行きは10時47分発、10時に出れば十分と、ゆっくりホテルを出る。
ところが大変、表通りはパレードが始っている。 
通りを連なる山車の上では美女達が踊り捲くり、笛と太鼓が囃し立てる。
長い長いパレードが果てしなく続く、通りは通行止めだ。

 

やっとのことでトクトクを捕まえる。
行く道行く道が渋滞、若い運ちゃん、次々に抜け道を辿る、
時にはパレードの真っ只中を逆行したりして駅。
昨日の窓口の女性が、
「3番線よ」
と笑顔で教えてくれた。
5分前だ、あぶない、あぶない。

AC突きの列車は快適。
ところが、前の席のリグナインを倒されると身動き出来なくなる。
前が戸口の席の人は長々と足を伸ばしている、
タイの指定席は戸口の席にすべきだ。 
止まる駅毎に、垢抜けた格好の女学生風が、
しなやかに髪を靡かせて乗り込んでくる。 
裕福そうな両親がプラットホームで心配そうに見送っている姿をみると、
帰省した女学生がバンコクの学校に戻るのだろう。
こんなところにも、タイの貧富差を感じる。

列車は飛行場駅を通りバンコクの心臓部まで入り込む。
飛行場からも列車が便利なようだが、時間が正確では無いらしい。

 タイ・イサーン記(完)

 

タイ・イサーン記1 ウボン・パーテムの先史時代の壁画
タイ・イサーン記2 カオプラヴィハーン遺跡
タイ・イサーン記3 スリン・象の街
タイ・イサーン記4 パノンルムン、ムアンタム、バーンプルアン遺跡
タイ・イサーン記5 スリンの夜
タイ・イサーン記6 ピマーイ遺跡
タイ・イサーン記7 コラート・蝋祭り